ニードなきプレゼンテーション
プレゼンテーションの前にはニード喚起が必要です。
なぜならば、プレゼンテーションとは「単なる商品の説明」ではなく、
「見込客が抱えている問題の解決策の説明」だからです。
そして、「問題を解決したいと思う気持ち」が見込客の「ニード」です。
見込客がその問題を解決したいと思っていないのに、プレゼンテーションをしてしまっては、
その商談は一人芝居になってしまいます。
多くの見込客は、たとえ様々な問題を抱えていたとしても、
全ての問題を解決しようとは思いません。
なぜならば、金銭的、時間的などあらゆる労力が掛かることなので、
問題解決の優先順位をその人なりに決めているからです。
ですから、私たちが出来る問題解決策の優先順位を上げてもらえさえすれば、成約率は上がります。
相手の購買心理を無視して商品を売り込んでしまっては、
なかなか営業の成約率は上がらないでしょう。
私のところにも色々な飛込み営業の電話があります。
不動産投資、広告代理店(多くがネット系)、セキュリティ業者、出版社、人材派遣会社などなど、、、
たまに保険屋さんも飛び込んできます(笑)
私は、自分が抱えている問題を解決出来る可能性がほんの少しでもあれば、
だいたいお会いするようにしています。
しかし、ほとんどの人が私の抱えている問題を聴こうともせず、
セールス側の一方的な思いでプレゼンテーションをしてきます。
私は職業病なのか、私の抱えている問題をこちらから話してあげることが多いのですが、
それでも大抵の人が、会社や商品の特性ばかりまくし立ててきます。
もちろん何人かは魅力的なセールスの方もいて、
実際に飛び込んできて営業から契約をしたこともあります。
プレゼンテーションをする前に、相手の抱えている問題に耳を傾ける必要があります。
たとえ、相手が斜に構えていたとしても、会ってくれるということは、
何かしら興味があるからなのです。
ただ、紹介など、第三者の影響力を使える場合は、
まったく興味もないのに会ってくれる場合もあります。
そんな人でも今は問題と思っていないだけで、単にタイミングでない場合もあります。
その時は未来の見込客として、定期的に連絡を取り続けていれば、見込客は枯渇しないと思います。
そもそも世の中にある特定のニードがなければ、そのビジネス自体が生まれなかったはず。
何故、自分の扱っている商品やサービスがこの世に生まれたのか?
どんな人が必要としているのか?
自分の扱っている商品やサービスを必要としている人が
「必ずいる」
「必ずそのタイミングがくる」
そう信じて、歩き続けるのが営業です。
目の前にいる人から契約してもらおうという焦りを捨てるべきです。
セールスは確率論です。
動いた分だけ、結果が出るのです。
ただし、ニードなきプレゼンテーションをしていては、その確率は下がります。
正しいセールスプロセスが重要です。