自由奔放
国民的映画シリーズでもある「男はつらいよ」と「釣りバカ日誌」
この2つの映画は、シリーズが終わった今もなお、多くの国民に愛されてきています。
なぜだろうと考えると、誰からも束縛されず自分らしく生きること、
そんな2人の主人公の自由奔放な生き方に憧れの念を抱く人が多いからなのではないでしょうか。
「男はつらいよ」の主人公の寅さんは、自分勝手に日本中旅をし続けます。
お金に困っても、いつも誰かが助けてくれる。
家族にどんなに迷惑をかけても、どんなに心配させても、常に周りから愛され続けていいます。
「釣りバカ日誌」の主人公のハマちゃんは、大企業のサラリーマン。
仕事は一切せずに、釣りばかりしています。
それなのに、家族はもちろん、自分の会社の社長や周りから愛されているのです。
やはりお金がなくても幸せに生きています。
なぜ、仕事もしない自由奔放の2人が、周りから愛されるのか?
それは二人とも打算的ではないからなのだと私は分析します。
しかし一方で、「男はつらいよ」では、
近所のお母さんたちが、遊んでばっかりいる自分の子どもたちに向かって、
「勉強しないと寅さんみたいになるよ!!」と叱りつけます。
「釣りバカ日誌」では、
ハマちゃんは全く仕事をしないので、会社では上司に怒られてばかり。
邪魔者扱いのレベルです。
そうです。
寅さんもハマちゃんも、社会的に認められる立場(役職や地位のことではないですよ)は何一つ得ていません。
経済的にも何一つ成功していません。
私の基本理念の中に、「精神的にも経済的にも豊かになること」と言うことがあります。
このことは、いつも自問自答しています。
きっと「精神的な豊かさ」とは、寅さんやハマちゃんのような生き方なのかもしれません。
しかし、「経済的な豊かさ」とは何か?
と問いかけたときに、それは「いくらお金を持っているか」ではなく、
「働いて社会の役に立っているか」ということなのかもしれません。
働くという事は、社会に貢献するということです。
だからこそ、「なんとなく働く」から「意味を持って働く」
という思考が大事なのだと思います。
寅さんやハマちゃんは、自分の好き勝手に自由奔放に生きています。
そして、ほぼ働いていません。
なんとなく働いているのです。
意味を持って「働き続ける」ということは、自分を成長させ、
結果、人の役に立ち、『ああ生きてて良かった』と思うのだと思います。
寅さんは映画の中で、「人間は何のために生きてるのか?」という問いにこう答えます。
『ああ生まれてきて良かったなって思うことが何べんかあるじゃない。ね、そのために人間は生きてんじゃねえのか』
「経済的な豊かさ」の定義はとて難しいテーマです。
『人はなんで生きるのか?』
『人はなんで働くのか?』
私も挫けそうになることもあります。
諦めそうになることもあります。
しかし、『生まれてきて良かった』と思えるように、頑張り続けようと思います。