営業のイロハ
帝京大ラグビー部が全国大学選手権で優勝しました。
私は本大学とは縁もゆかりもありませんが、帝京大学ラグビー部のファンなのです。
なぜならば強いから。
そして強さの秘訣に、監督やチームのメンバーの考え方が素晴らしいと毎年思うからです。
2009年から前人未到の9連覇を制したものの、3年前に優勝を逃し、今回4年振り10回目の優勝です。
優勝した瞬間の細木キャプテンがグランドで泣き崩れます。
インタビューで、涙の理由を「嬉しさ半分、感謝半分」と答えます。
以下インタビュー内容抜粋
「凄い嬉しいのと、これまでたくさんの応援だったりサポートしてくれた人に本当に感謝したいです。
(中略)
僕たちラグビー部に対して帝京大学の学長をはじめ教員のみなさまだったり、医学センターの先生たちだったり、監督やコーチ、家族などこれまで応援してくれたファンのみんなだったり、これまで一緒に戦ってきた部員のみんながいたからここまでこれたと思います。
(中略)
苦しい時でもスタンドの仲間やグラウンドで一緒に戦ってる仲間の顔を見て、必死に一生懸命頑張りました。」
そして岩出監督のインタビューでも「この1年間、またこの優勝できなかった期間の多くの選手たち、スタッフ、応援してくださかった方の多くの想いを思うと、しっかり力を出し切ってくれという想いだけだった。本当によく頑張りました」
と語ります。
かの有名な経営コンサルタントのPFドラッカーは「われわれの顧客は誰か」ということに、「顧客とは直接的な消費者だけではなく、あなたが関わる人全てである」と述べています。
つまり、誰に買ってもらうかという経済的概念だけではなく、誰に喜んでもらうかという社会的概念が重要であるということです。
まさに、帝京大学ラグビー部の強さの秘訣はここにあるのではないでしょうか。
セールスの世界も同じです。
直接お金を払ってくれる人しか大事にしないセールスで、長続きした人を見たことがありません。
家族、友人、同僚、上司、部下、取引先、出資者、などなど、関わる人全てを大切に出来ない人は、間違いなく成果は上がりません。
私がセールスを始めたばかりの23歳の頃に読んだセールスのノウハウ本に、社内営業出来ない人は、社外営業は出来ないと書いてありました。
これは、セールスのイロハのイと言っても過言ではないでしょう。
そして、私の30年以上の心構えの一つです。
だから、ベースマーケットに恵まれたのだと自負していますし、新たなベースマーケットが現れるのだと思います。
知識や技術を磨くことはとても大事です。
しかし、この本質を大事にできない人は、スポーツの世界でも、セールスの世界でも成功しないのだと思います。